着物初心者のお出かけは冬がオススメ!
当サイトは「普段着物」をテーマに記事を書いております。結婚式・七五三・入学式・卒業式、お茶の席など改まった場ではルールやマナーが必要となり、この記事の内容は適さない場合があることをご了承ください。
はじめに
私が着付けを習いに行って3回目くらい(やっと着物・帯をざっくり着れるレベル)な時、先生から「自宅で着物を着て教室に来てみてください!」と言われました。
いやいやいや!!無理でしょう!!!
襟はヨレヨレ、おはしょりはモッコモコ、帯はいつ崩壊するかわからない。
こんな状態で外に出るなんて!!ありえない!!無理!!絶対無理ー!!!
着物初心者の皆さんも同じ気持ちだと思います。「今の状態では外に出るのは怖い」と。
そこで今回は着物初心者のみなさんの外出を手伝うべく、いかに不安な点を隠すかアドバイスさせていただきます!!
羽織・道行・コート・マフラーで色々隠せる
着物初心者さんの初お出かけに【冬】がオススメなのは、不安な部分を羽織・道行・コート・マフラーで全て隠してしまえるからです。どんなに着姿がグチャグチャでも大丈夫!隠してしまいましょう!!
襟がヨレヨレ・・・・マフラーで隠してしまおう!
左の脇のあきに左手を入れて下前の衿先を軽く引っ張って整えます。次に背中側のおはしょりを両手で真下に引っ張ってください。また襦袢も同じように背中側(お尻の上辺り)を真下に引っ張ります。そうすることで浮いていた襟や胸元がピシッとなります。
冬の冷たい空気が襟から入ってきますので防寒の意味でもしっかりと首は隠してしまいましょう。マフラーをグルグル巻いたら衿は隠れてしまいます。
私はよく大判のファーを首にグルグル巻いています。こちらは胸の辺りまで隠してくれるので何年も愛用中。もちろん洋服用のマフラーやストールでOK!!
私の場合、外出すると決まって帰宅の頃には襟がヨレヨレになっているので真夏以外はストールをカバンの中に入れています。Tシャツや白シャツの上に着物を羽織る和洋折衷スタイルをよくするのですが、外出時にマフラーを首にまければ襦袢を着ていない事もわからない!!
おはしょりモコモコ・・・・全部後ろに寄せてしまおう!
羽織の場合、前中心辺りが見えてしまいますので「前だけ」ちょっと直しましょう。指を帯の下に入れておはしょりを「上(帯の中)→背中側」に流すように移動させます。モコモコしている部分を帯の中に隠す感じです。背中側は隠れますのでモコモコのままでOK。
私の背中側のおはしょりはいつもモコモコ!
時間をかけて丁寧に着付けすれば前も後ろも綺麗なおはしょりを作ることはできるのですが、普段着物のようにパパッと着る時はいつもモコモコ。全部背中側に持って行き、羽織で隠しているのです。見えてしまうところだけキッチリ感を出せばバレません。
着物コートや道行など前もすっぽり隠れてしまうアウターの時は前側のおはしょりもモコモコのままにしています。
帯が不恰好・・・・半幅帯がオススメ!
もし帯と背中の間に隙間が出来てしまい帯がゆるゆるな時はタオルなどで隙間を塞ぎます。
でも時間があるのでしたら帯を結び直した方が早いかも。
羽織でも、コートでも、ポンチョでも背中側は隠れるので名古屋帯が多少ひん曲がっていても大丈夫。
どうしても名古屋帯がうまくいかなくて、とりあえず背中で適当に結び左右に畳んで帯締めで固定し、出かけた事があります。
私は帯が崩れるのを気にしながら外出するのが嫌なので、初めから「作り帯」を前提にコーディネイトすることが多いです。
ayaayaさん考案の「結ばない帯結び」(youtube) なら半分に折った半幅帯をグルグル巻きつけて帯締めやベルトで止めるだけなので初外出にはオススメです。
裾が下がる・・・・最悪の場合は安全ピン
右手でおはしょりの下から上前の襟先を持ち、下がってきた分を突き上げるように腰紐の中に入れ込みます。腰紐をきっちり締めていないのが原因で上前が下がってきている場合は腰紐をきつく締め直します。
裾が下がってきたから帯の下に着物を押し込んで調整していたらなんだか腰の辺りが浮いてきてグチャグチャに・・・という経験も何度かしました。最終手段として安全ピンで固定しちゃいました。もちろん羽織などで見えない場所にです。
着物の生地によっては安全ピンによって穴が空いてしまうためオススメできないです。本当に最終手段です。
安全ピンをつける時に注意して欲しいのが、上前をビシーっと引っ張って留めると歩いた時に余裕がなくて布が突っ張り、着物が破ける可能性があります。動いた時のことを考えてまだ少したるみがあるかな?くらい余裕がある状態で安全ピンをつけてください。
そういえば、安全ピンを持っていない時に襟止めの着物クリップで裾を固定して歩いたことがありました。上の写真のような感じでしたが上に羽織をはおったら他人からは見えないので意外とバレないものです。でも上前をきつく引っ張ってクリップで止めたので歩いた瞬間にクリップが吹っ飛んでいきました(笑)
最後に
着物初心者だった頃の私は、実際に着物で外出してみて分かったことがあります。
- 人それぞれ着方も違えば崩れ方も違う
- 実際に外出してみないと自分が直すべき箇所はわからない
着物は一枚の布を立体的な体に巻きつけているだけですのでどうしたって崩れます。
どうすれば崩れにくくなるか、崩れた時の対処法などはもう経験値を積んでいくしかありません。
あなたの理想の着姿に近くにはどんどん着てどんどん外出してみるしかないのです。
でも「着物で外出するのが不安で苦痛」になってしまっては本末転倒、着物が楽しくなくなってしまいます。
不安な部分はうまく隠して少しずつ着物での外出に慣れてくれば、あなたの着物生活がより楽しいものになると思います。
ぜひ沢山お出かけしてみてくださいね。