アンティーク・リサイクル着物を買う時の注意ポイント
当サイトは「普段着物」をテーマに記事を書いております。結婚式・七五三・入学式・卒業式、お茶の席など改まった場ではルールやマナーが必要となり、この記事の内容は適さない場合があることをご了承ください。
はじめに
着物に興味を持ったものの新品は安くても5〜6万円以上。気軽に手が出せる状態ではありませんでした。
まずは練習用にとアンティーク着物を購入したのですが、その後アンティーク着物に魅了されるとはこの時は思いもよりもませんでした。
アンティーク着物・リサイクル着物の魅力
アンティーク着物の魅力
「アンティーク着物」とは昭和初期以前に作られた着物のことをいいます。
現代にはない珍しい色合いや柄を持つアンティーク着物がレトロブームに火をつけたと言っても過言ではありません。
大正ロマンや昭和モダンと呼ばれる花柄や幾何学模様、アール・デコを意識したレトロなデザインのもの
もうとにかく可愛い!!!
洋服でこんな色と色、柄と柄のぶつかり合いのようなものを着るのは無理だけど、着物ならそれが味になってしまう。そんなところも大好きです。
リサイクル着物の魅力
アンティーク着物が昭和初期以前に作られた着物であるのに対し、「リサイクル着物」は戦後に作られた着物のことをいいます。
ほとんど着る機会もなくタンスで眠ってきた着物や、お店の展示のため未使用のもの、仕立てたのに受け取りに来られなかった未使用の着物などもリサイクル品として取り扱われることもあり、リーズナブルな価格で多くの種類の着物があるのがリサイクル着物の魅力です。
シンプルなものから現代的なカラフルなものまで多種多様!!新しいものなので生地の傷みも少なく長く愛用できるものが多いです。
私は無地の着物などシンプルなものほど現代着物を購入するようにしています。柄ものの着物だと多少のシミは隠れますが、無地の着物だとやっぱり目立ってしまうので。
買う前に絶対やっておくこと!!
着物を購入する前に「自分のサイズ」を図っておいてください!!!
「きものは着付けで調整できる」なんて聞いたことがある方もいると思います。
もちろんある程度調整することは可能ですが、それはよっぽど着物を着慣れている方のみができる技です。自分の身体のサイズにあっていない着物はとても崩れやすいです。
アンティーク着物ばかり着ていた私ですが、自分サイズに誂えてもらった着物をきた時は本当にビックリしました。すごく簡単に着れるし長時間経っても崩れてこないんです!!それ以来、アンティーク着物を買う時はサイズに注意することにしました。
着物の各部名称とサイズの見方
着物の各部名称とサイズの見方は「着物屋くるり」さんのページを参考にさせてもらっています。
着物屋くるり サイズの見方 引用元:着物屋くるり
CHECK POINT 1 : 身丈
着物の身丈(着物の肩から裾までの長さ)が身長と同じくらいが着やすいです。
ただし身体(胸やお尻やお腹)に厚みがある方は身長以上の方がオススメ!!
↑私はお腹とお尻が巨大なので大きめにしています。
着物を着慣れている方でしたら +-7cm くらいでも大丈夫ですが、これから着付けを習う方なら +-5cm を目安にしてはいかがでしょうか。
CHECK POINT 2 : 裄
腕をななめ下45度くらいに下げ、首の付け根のグリグリから肩のラインに沿って手首のグリグリが隠れるくらいまでの長さを測ってください。
このサイズはとても大事です!!
短いと腕がニョキッと出てしまいちょっとみっともないし、長いと手が隠れてブカブカな印象になってしまいます。
CHECK POINT 3 : 着てみる
裄と身丈が分かれば自分に合ったサイズの着物を探せるようになります!!
しかし体型も好みも千差万別、やはり羽織ってみないと分からない事が多々あります。
まずは1枚入手し、実際に着た時の感覚を掴んでください。
しっくりくる着物に出会ったなら袖幅、袖丈などのサイズを図っておきメモを残しておいてください。
そのメモさえあれば骨董市などサイズが明記されていない着物でも自分に合うものを見つけ出す事が出来るようになります。
欲しい!と思った着物が短い・・・・そんな時は
私はアンティーク着物が大好きなのですが、アンティーク着物は大体短い。
身長が156cmの私はおはしょりが取れません。
それでも「着たい!」と思う着物に出会ってしまったらこんな風に着ています。
着物を買う時の注意点
- 生地が弱っていないか確認
- アンティーク着物は随分前に作られたものなのできちんと保管されていても生地が弱っているかもしれません。
特にお尻の部分!!
私は何度もお尻の部分が裂けました(>_<)。
お尻あたりが薄くなっていないか、破れがほつれがないか確認してください。 - シミや汚れ・カビを確認
- 中古着物のためどうしてもシミや汚れはあると思います。「着用可能か」どうかを確認してください。特に目立つのは襟(首の後ろが当たる部分)と胸元です。
私は裏地のシミはしょうがないと目をつぶっていますがあまりにも酷い場合は胴裏から表地に移ってしまうこともありますので注意です。 - サイズ
- 昔の女性は現代の女性に比べて小柄だったため、特にアンティーク着物は小さいものばかりです。サイズを必ず確認してください。
店舗で購入する場合は実際に羽織って確認する事ができますが、ネットショップや骨董市などの露店では羽織る事ができない場合もあります。 - 臭い
-
人によってはどうしても匂いが気になって着物を手放してしまうことも。購入前にクンクン匂いを嗅いでください。
私は縮むのを覚悟で手洗いすることもあります。 - 自己責任
- 買ってから難が見つかっても「仕方ない」の気持ちも大事です。完璧なものを購入したい場合はアンティーク・リサイクル着物はオススメしません。
私のアンティーク・リサイクル着物コレクション
一部ご紹介。癖のある着物が大好きです。
とにかく一目惚れで予算ギリギリで落札した着物。お気に入りすぎて汚したくなくてあまり着ていない。
今昔着物市でtentoさんのお店で購入。アンティークだけど良品。お出かけ用。
シミがあったもののデザインに惚れて購入。着物の中にも薄く黄色が入っているためシミは隠れています。
ショッキングピンクの矢羽根着物。羽根の間には金糸のラインが入っていてとても派手。
胴裏にシミはあるものの良品。面白い柄が気に入って購入。普段着物としてガンガン愛用中。ブーツを合わせることが多い。
tentoさんの店舗で購入。癖が強いのでパンチのあるアンティーク帯がよく似合う着物。