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浴衣はいつから着ていいの?
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浴衣はいつから着ていいの?

公開日 : 2018/06/22 | 最終更新日 : 2019/11/28
ご一読ください

当サイトは「普段着物」をテーマに記事を書いております。結婚式・七五三・入学式・卒業式、お茶の席など改まった場ではルールやマナーが必要となり、この記事の内容は適さない場合があることをご了承ください。

はじめに

浴衣を着てはいけない時期や、何月から!という厳密なルールはありません。
ただやっぱり場所や時期によっては周囲から「おかしい」と思われてしまう場合もやっぱりあります。
この塩梅がわからず最初は苦労するんですよね。
私が試行錯誤した浴衣に対する考えをご紹介します。

そもそも浴衣とは

平安時代の湯帷子(ゆかたびら)が現在の浴衣の始まりと言われています。
湯帷子とは、入浴時にまとった薄い麻の単衣のことで、主に貴族階級の人たちが使っていました。

江戸時代になり、風呂屋が普及したことから浴衣は庶民にも広がります。
バスローブや下着として用いられていたものが、風呂上がりにそのまま外へ来て行くようになり、普段着へと用途を変えて行きました。

よく「浴衣は湯上がりに着るバスローブのようなものだから、それで昼間から電車に乗るのはおかしい!」などの意見がありますが、その根拠は上記の歴史からきているのです。

現代の浴衣の位置付け

昨今「浴衣」というと・・・もう「バスローブ」ではなくなりました。
ここ数年で浴衣も多種多様になってきて「夏のオシャレ着の一つ」として定着してきました。

浴衣って、洋服で考えたらスエットとか透け感のあるキャミソールという感じ。
つまりとてもラフな普段着なんです。

浴衣を着ると優待を受けられる「浴衣割」があるお得なイベントも沢山あります!
ぜひ浴衣でどんどんお出かけしてください。

私は気温が26℃以上になったら浴衣を着る

着物ルールでいうと、浴衣は7〜8月の「薄物」の時期に着るのが一般的と言われています。
しかし私はとても暑がりなので気温があがると単衣でも汗だくになります。
無理して単衣を着ても楽しくないし具合悪くなるし嫌なのです!!

なのでだいたい26℃、洋服で半袖になったタイミングで浴衣になります。

ふだん着物としてなら自分が一番快適なものを着ればいいんです!!

解禁時期は地方ルールがある

「浴衣を着てはいけない時期や、何月から!という厳密なルールはない」と言いましたが、地方によっては「xxxの後から」という暗黙のルールが実はあります。(とはいえ、絶対ではありません)。

東京では5月の三社祭が浴衣解禁と言われています。
大きなお祭りの後というのが多いかもしれません。

「浴衣 解禁 東京」などのキーワードで検索すると色々出てきますので、「東京」の部分をお住いの地域に変更して検索してみてくださいね。

浴衣を着る時期

以下は東京での場合としてご紹介させていただきます。
みなさんの住んでいる場所によって気温が全く違いますので、「自分が快適に着れるかどうか」を一番に考えてもらえれば月にこだわる必要はありません。

5〜6月に着る

東京では梅雨前に30℃近い夏日になることもあります。
単衣なんて着てられるかーーーー!!と叫びたくなるくらいです。
しかし5月に浴衣はやっぱり季節感を大事にする日本人から見たら「おかしい」「違和感あり」なんですよね。

なので「いかにも浴衣!」という柄(花火や金魚や朝顔)・色(白や薄ピンク)は避ける、レース足袋をはいて素肌の面積を減らすようにしています。

昼間は暑くても朝晩は冷えることがあるため、私はコーマ地の浴衣を着ることが多いです。
そして浴衣も帯もカラフルな色のものを選んでいます。

どうしてもこの時期に浴衣は抵抗がある!という方は襟・足袋・草履で着物風にしてきてみてはいかがでしょうか。
浴衣を着物風に着る方法は次回ご紹介します。

7〜8月に着る

東京では何を着たって暑い時期です。
襟をつけて着物風なんて無理!!熱中症になりそうなので、少しでも涼しくなるよう浴衣の下にも着込まないようにしています。補正すらしてません。

人から見ても涼しげにみえるよう、夏の柄・薄い色の浴衣を選びます。もちろん足元は裸足に下駄!!

ただ!!気をつけて!!
白地の浴衣はもちろんですが、紺色や黒の浴衣でも生地が薄いものは光が当たれば透けます!!
下着の色は白や肌色で柄のないものを、足のラインはペチコートなどを使用して見えないようにしましょう。

浴衣の下に着るものについて、こちらの記事で紹介しています。

9〜10月に着る

東京はまだ暑いです。私は浴衣です。

ただ季節はもう秋に向かっているので、5〜6月同様に「この時期に浴衣って・・・違和感」と思われることもあるので「いかにも浴衣!」という柄(花火や金魚や朝顔)・色(白や薄ピンク)は避ける、レース足袋をはいて素肌の面積を減らす。ようにしています。

私はこの時期になると襟・足袋・草履で着物風にすることが多いです。
帯も秋色を入れたり、草履ではなくブーツにして透け感はなるべく減らし秋の要素を取り入れていきます。
浴衣というよりは「綿着物」として着ている感じです。

寒さ対策

6月や9月は、昼間は浴衣で丁度いいくらい暑いけど朝晩は寒くなることもあります。
そんな時には大判のストールを一枚持っていると便利です。

首に巻いてもいいし、肩からかけても暖かいです。
あくまで浴衣の上に羽織るものなので厚すぎる記事や色だと浮いてしまうので注意しましょう。夏用の透け感のあるタイプや涼しげなカラーですと浴衣との相性が良いです。

普段洋服用に使っているもので大丈夫です!手持ちの浴衣と合わせてみてください。

一番冷えやすいのが足元です。

白で厚すぎない生地の足袋でしたら浴衣に合わせても大丈夫です。
もし気温的にも足袋は暑苦しくみえるかも・・・という時はレース足袋をオススメします。

透け感があるので涼しげに見えますし、下駄や草履の靴擦れも防いでくれます。

結論

浴衣はいつ着てもいい!!
ただし季節感や違和感を感じさせないコーディネイトは必要。

ですね。

寒さ対策もお忘れなく。

浴衣は色々なメーカーから、色々な柄や色のものが販売されています。
夏だけでなく春や秋にも着れるデザインのものも沢山でていて、長期間着れる便利なふだん着物の1つです。
みなさんぜひ浴衣を楽しんでください。

公開日: 2018/06/22 | 最終更新日: 2019/11/28
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